コロナウイルスの感染拡大により、失業者が増え不況とも言われる中で自動車メーカーの期間工募集の際の特典である入社祝い金等は相変わらず高騰している。
なぜこんな状況が起きているのか推察してみた。
自動車生産の急回復
コロナウィルスが感染拡大した当初は自動車メーカーの生産も落ち込み、期間工の募集も低下し
入社祝い金等自体が無くなったメーカーも多かった、在籍者にいたっては契約が更新されるのかの不安が高まった。
リーマンショックの悲劇が再び非正規である期間工に訪れるという、予想が高まった。
しかし、その後状況は一変して自動車業界は好況に向かいました。
自動車の生産は劇的に回復した
20年10月のトヨタ車の世界販売台数は前年同月比8.3%増の84万7713台。
子会社のダイハツ、日野自動車も含めると92万7623台となり、いずれも過去最高の販売実績だ。
足元では「ディーラーに車が足りなくて困っている」(関係者)という状況で、世界中の工場は大忙し。
「市場が想定を超えるペースで持ち直している」とトヨタ中堅幹部は目を丸くする。
過去最高の販売実績を叩きだすメーカーも出るほどの活況なのだ、まさに好景気の状況と言っても過言ではない。
販売が好調ということは自動車工場でも、生産体制を強化してどんどん生産していかなければならない。
生産体制の強化には人員の増員も含まれるだろう。
人員不足で現場の人数を増やすためには、待遇(入社祝い金等)を上げて募集する必要がある。
それが期間工の入社祝い金等が高騰した理由でしょう。
背景にあるのは金融緩和による株高?
株価が日本でもアメリカでも高騰しているのはみなさんもニュースなどでご存じでしょう。
コロナ禍の対応として金融緩和(お金の供給)が行われ、そのお金の行き場が株式市場に流れ、まさに株価は高騰状況で
株式市場はバブルの様相です、余ったお金の行先は株だけでなくビットコインにも流れてまさにこちらもバブル状態です。
日本銀行が21日に発表した2020年7-9月期の資金循環統計によると、家計が保有する金融資産残高は9月末時点で1901兆円と前年比で2.7%増加し、過去最高を更新した。
日本における各家庭の金融資産も過去最高の金額に達しました。
こういった状況で株高の恩恵を受けた人達が自動車を購入したり、買い替えたりしてるのではないかと思います。
どこも不況である、との思い込み?
コロナ禍で失職した方や給料が激減した方の中では、もしかしたらコロナ禍でどこも不況のはずだと思い込み自動車の期間従業員(期間工)の求人を見ていないのかもしれません。
コロナ禍で不況ムードが覆っているニュースだけが目に入りがちです。
私自身も期間工の求人サイトを見て居なかったら自動車産業が現在活況で入社祝い金等も高騰していると気付かなかったかもしれません。
経済が沈滞ムードの中でも、全てがダメというわけではなく何かの産業においては活況の場合もあるんだなと気付かされます。
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